えんとつ町のプペル

「えんとつ町のプペル」絵本と映画は内容が違う!?驚きの理由と比較ネタバレ!

絵本と映画の違い

映画「えんとつ町のプペル」は観客動員数150万人越えの大ヒット作になりました(2020年12月25日公開、製作総指揮:西野亮廣)

「絵本の映画化」と紹介されることが多い「えんとつ町のプペル」ですが、

実際は、

映画の構想が先にあり、「絵本」は映画を売る目的で作られました。

はぴ
はぴ
絵本は映画を知ってもらうためのチラシ的存在だったんだとか。

そのため、

絵本と映画ではストーリーがかなり違います!

この記事では、

  • 「えんとつ町のプペル」の映画と絵本が違う驚きの理由!
  • 「えんとつ町のプペル」映画と絵本の違い

について、まとめています!

ぜひ最後までご覧ください。

「えんとつ町のプペル」映画と絵本の違いはココ!比較して解説!

プペル違い
絵本『えんとつ町のプペル』は、全体の5分の1程度

というからには、絵本ではかなり削られていることになりますね。

どこが削られている(絵本に描かれていない)のか、違いを比較してみましょう!

1、絵本では「えんとつ町」の成り立ちが書かれていない

映画と絵本の大きな違いは、

①「えんとつ町」を誰が作ったのか?
②何の目的で「えんとつ町」を作ったのか?
③なぜ、その場所を選んだのか?
④なぜ、海に出てはいけないのか?

が、絵本では書かれていないところです。

一つずつみて行きましょう!

①「えんとつ町」を誰が作ったのか?

「えんとつ町」は、中央銀行の魔の手から逃れてきた「レター2世」によって作られました。

レター2世レター2世

 

レター2世の父親「シルビオ・レター」は、貨幣経済で荒れ果てた町を立て直した経済学者でしたが、お金の支配をもくろむ中央銀行によって殺されてしまいます。

殺された理由は、シルビオ・レターが発明した「3ヶ月で腐るお金 L(エル)」にありました。

腐る通貨Lエル

腐るお金は、どんどん消費されて経済が回り好景気をもたらしますが、一方で、蓄財や貨幣経済を支配したい中央銀行には不都合な通貨だったのです。

父を殺されたレター2世が、家族や仲間達と移り住んだのが「えんとつ町」の島です。

②何の目的で「えんとつ町」を作ったのか?

レター2世が「えんとつ町」を作った目的は、父親の意思を継いで、再び通貨Lを復活させることでした。

中央銀行に邪魔されずに、人々が通貨Lとともに幸せに暮らせる町をつくりたかったのでしょう。

③なぜ、その場所を選んだのか?

「えんとつ町」は、周囲を4000メートルの崖に囲まれている、内側がくぼんだ「えんとつのような形」の島に作られました。

えんとつ町地形図

周囲が高い崖が壁になって、海からは島内部を見ることができない構造です。

この島に町を作ったのは、「中央銀行にみつからない」という目的にかなった土地だったからです。

さらに、黒い煙を焚いて島の上空をを覆い隠してしまうことで、完全に外界と隔絶された環境を作りました。

④なぜ、海に出てはいけないのか?

えんとつ町では「海には魔物が住む」として海にでることを禁止されています。

禁止されている理由は、人々が外界との接触すると、再び中央銀行に見つかる危険があるからです。

以上のように、「えんとつ町」には、成り立ちに深いストーリーがあるワケですが、そこは絵本ではバッサリカットされています。

2、絵本には、真の主人公「ブルーノ(父ちゃん)が登場しない!

絵本「えんとつ町のプペル」では、の真の主人公であるブルーノ(ルビッチの父ちゃん)は登場しません。

ブルーノブルーノ

 

「えんとつ町のプペル」は、「ゴミ人間プペル」と「少年ルビッチ」のお話かと思いきや、じつはそうではなくて、真の主人公は、海にでて死んでしまった「父ちゃん」なのです!

驚きですね!

絵本のなかに「ブルーノ(父ちゃん)」が登場しない理由は、

主人公の物語を描いてしまうと、とてもとても絵本サイズには収まりきらないので、絵本『えんとつ町のプペル』からは主人公を外しました。

ということです。

また、

映画「えんとつ町のプペル」でさえも、西野さんの頭にあるストーリーのほんの一部!

「えんとつ町のプペル」には続編があるだけでなく、西野亮廣さんの他の絵本作品とも密接に絡み合い、壮大な星空のストーリーを展開しています。

完成するにはあと30年くらいはかかるそうですよ・・・。

はぴ
はぴ
な・・・長すぎ!

 

3、絵本には、細かな人物描写がない

絵本では、脇役の細かな描写がありません。

一方、映画「えんとつ町のプペル」では、絵本ではさらっと触れるだけののキャラクターにもスポットライトを当て、メッセージ性をもたせてあります。

ひとつ具体例をあげてみますね。

▼アントニオ(ルビッチの同級生)

アントニオアントニオ

 

絵本では、ルビッチやプペルをいじめる役として登場しますが、映画ではもっと深い人物描写がされています。

アントニオは星をみることを諦めた自分を認めたくなくて、ルビッチに辛くあたります。

星を信じて行動するルビッチが、妬ましくて憎かったのですね。

いわゆるアンチの心理ですよね。

映画の最後には、アントニオは自分の本当の気持ちと向き合い、ルビッチを応援する側にまわるわけですが、ここにも心の成長・和解・友情・などたくさんのメッセージが織り込まれています。

他にも、登場人物の一人ひとりに丁寧にストーリーを持たせていて、映画をみた人は、自分を登場人物のどれかに当てはめて共感することができるつくりになっています。

 

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「えんとつ町のプペル」の映画と絵本が違う理由!


なぜ、ここまでストーリーが違うのかについて

絵本と映画では、ストーリーか全然違います。

ビックリするぐらい違います。

引用:西野亮廣ブログ

と西野さん本人が語っています。

その理由は、

もともと、映画の構想が先にあり、映画を広めるための販売戦略として、絵本「えんとつ町のプペル」を世に出した。

からです。

時系列でいうと、

▼2011年に映画「えんとつ町のプペル」のストーリーが完成した

えんとつ町のプペル台本えんとつ町のプペル台本

▼2012年に舞台「えんとつ町のプペル」を上演
(お客さんの反応を確認)

舞台「えんとつ町のプペル」2012年舞台「えんとつ町のプペル」2012年

 

▼2012年の年末に、映画「えんとつ町のプペル」ストーリー完成
→絵本「えんとつ町のプペル」制作開始

▼2016年に、絵本「えんとつ町のプペル」出版

 

 

▼2020年に、映画「えんとつ町のプペル」公開!

情報元:
https://ameblo.jp/nishino-akihiro/entry-12392720861.html

という順番です。

絵本を作る4年も前に、映画版のストリーが先に出来上がっていたことになります。

ちまたでは、「大ヒット絵本の映画化」と言われていますが、実は違っていて、

映画「えんとつ町のプペル」の構想が先にあり、絵本「えんとつ町のプペル」は、認知度を高めるための役割だった、ということです。

いわば宣伝チラシのようなものだっそう・・・。

西野亮廣さんの言葉を抜粋すると、

そのまま映画を作っても、たぶん当たらないので(皆、得体の知れない作品には足を運ばないので)、映画のストーリーの5分の4くらいを削って、絵本『えんとつ町のプペル』を作りました。

絵本『えんとつ町のプペル』は、立ち位置としては、映画『えんとつ町のプペル』の宣伝ですね。

すべての勝負は、映画『えんとつ町のプペル』。

と書かれています。

絵本はページ数も限られる上、子供向けに書かれているので、映画と比べるとかなり内容が薄いです。

そのため、ストーリーの細かな背景がカットされています。

絵本『えんとつ町のプペル』は、あくまで映画『えんとつ町のプペル』のCMなので、『えんとつ町のプペル』で描いたのは、全体の5分の1程度です。

絵本がヒットしたから映画を作ったというわけではないのですね!

このあたりが、西野亮廣さんのビジネスセンスの凄いところですね。

▼絵本版は、ネット上で無料公開されています。
https://r25.jp/article/581356883170827173

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まとめ

今回は、

「えんとつ町のプペル」は、絵本と映画では内容が違うという件についてお伝えしました。

  • もともとは映画の構想が先
  • 絵本は映画のストーリーの一部だけをまとめたもの
  • 絵本と映画は全く別物
  • 映画版には「えんとつ町」の成り立ちや人物描写が描きこまれている

というのがわかりましたね。

とはいえ、大まかなストーリーは同じなので「全く別物」は言い過ぎかもしれませんが、お話の濃度が全く違います。

映画版は「内容が濃すぎる」というほど、ぎっしりと詰まっていて、むしろ、大人のほうが感動する映画となっています。

私は公開初日の朝イチ(8:20上映回)から観に行きまして、前評判を軽く超えるクオリティーに心震えました!

無料公開中の絵本の内容を見て「絵本の映画化か〜」と思っていたら大間違いです!

映画「えんとつ町のプペル」は絵本とは別物といえるくらいの素晴らしい出来になっていますよ。

コロナ禍で希望が持ちにくい今だからこそ、映画に勇気をもらってはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとございました。

 

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